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  • 執筆者の写真FUMIKO MIYAZAKI

福島美術館にてリトグラフのワークショップのご報告(1日目)


リトグラフ ワークショップ

福島美術館にて開催中の「国立西洋美術館所蔵 ミューズ:まなざしの先の女性たち」の展示に関連した企画として 「リトグラフで描こう!」 というワークショップを行いました。立派なリトグラフのプレス機に立派な製版ローラーもあり、何ヶ月も前から打ち合わせも重ねて、使ってなかった製版ローラーの手入れもして、この日を迎えました。

他の版種(木版画や銅版画)の経験のある方もおりましたが、リトグラフはほぼ皆さん初心者のようでした。

なので、

なるべく分かり易く説明する為に アルミ版に描かれたものがどうやって版になるか の模型を作ってみました。

真ん中の丸い所が描いた部分です。薄い紙はアラビアゴムの膜の模型です。

リトグラフ ワークショップ

 皆さん、何とか頭では理解して 頂けたようでした・・・。がいざ 版を目の前にすると やっぱり どうして?という疑問がわき起こるようでした。 

 でも でも とにかく描きましょう。まずはアルミ版にマージンをとってから、描きはじめます。

しっかり皆さん 下絵や、素材を持ち込んでくださり、どんどん描き進めます。一人一人描きたい物は違うので、基本のダーマトグラフ以外の表現方法は、個別に指導致しました。

 そしてお昼休憩は合間に自由にとって頂きました。

リトグラフ ワークショップ

リトグラフ ワークショップ

リトグラフ ワークショップ

こちらは 試し描き用の版。とき墨やマスキングの方法など色々と試します。

リトグラフ ワークショップ

3時頃からは その版を製版して刷る デモンストレーション を行いました。チンクター返しを行いましたが、チンクタールを塗布後、水で濡らしたスポンジで軽く拭き取ると  どよめきが おこりました。一番の見せ場です。

奇麗に描画部分がチンクタールに置き変わりました。

 水で濡らしたスポンジで ふいても きちんと描画した部分が現れ、いくらこすっても 消えないので それはそれは不思議なんですね。彫ったり腐食したりせずに描いただけですから。描いて、アラビアゴム(SK液)をぬることで、化学反応が起きたのですが。版の表面は親水性の部分と親油性の部分にわかれ、水と油がはじく作用と同じで水でぬれている所以外にインクが付くという原理です。

 少しイメージができたでしょうか・・・。 

リトグラフ ワークショップ

 残った時間ギリギリ(16時)まで 皆さん 描画して 1日目は終了。2日目につづく・・・・。

(ここだけの話ですが、夜は学芸員の方と福島の美味しいお酒をいただきました。明日もがんばろう!)

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